外が暑けりゃ、お部屋で楽しむ☆夏にこそ読みたい本をご紹介♪

「水ようかん」
大事な人と、日常を慈しむように食べたい日本のおやつです。

夕凪の街、桜の国
作:こうの史代

終戦から10年後の広島と、現代の東京。ふたつの時代を生きるふたりの女性、皆実と七波の姿を通して、原爆投下後の名もなき人々を描く秀作漫画。出版後、新聞や雑誌にじわじわと取り上げられ文化庁メディア芸術賞などを受賞。麻生久美子・田中麗奈主演で、今夏映画化もされている。

〜夏だからこそ手に取りたい
戦争・原爆作品の新スタンダード〜

夏といえば思い浮かぶのは、海やレジャーや旅行。
けれど、忘れてはいけない「夏」もある・・・。
「夕凪の街、桜の国」は、戦争・原爆という難しいテーマを
優しくさりげなく切り取った、心に残る作品です。

「夕凪の街」は戦後10年目の広島を生きる、平野皆実の物語。
「桜の国」は2004年の東京を生きる皆実の姪、七波の物語。
ふたつの物語が示すのは、声高な反戦論ではありません。
これは毎日寝て起き、勤めに出かけ、ご飯を食べ、友達や家族と過ごす。
ごく普通の日常を幸せに感じて生きる、普通の人々の姿を通して
そんな普通さを手放すことになってしまった皆実の悲しみと
皆実の弟・旭と、皆実の姪の七波が受け継いでゆく日常の物語です。

余白の多い、短い物語なので人によって受け取り方は様々だと思います。
また、誰に感情移入して読むかも立場によって違うでしょう。
けれど、この話から伝わる日常の愛おしさと、それが奪われる悲しさは
きっと変わらないのではないかと思います。

「重い」「暗い」と遠ざけてしまう前に、
こういう「夏」についても考えてみませんか?