記者会見レポート

プラダを着た悪魔


9月27日(水)、新宿にて「プラダを着た悪魔」の来日記者会見が行われました。
有名ファッション誌の編集部のアシスタントとして勤務することになった、田舎育ちのアンドレアが鬼のような上司ミランダに振り回されながらも、成長していく姿を描いた作品。今回はそのアンドレアを演じたアン・ハサウェイが初来日を果たしました!
今回はファッションの世界を描いた作品ということで、会見前にプチファッションショーが行われました。会見会場の中にランウェイが設置され、たくさんの素敵なモデルさん達が流行ファッションで登場し、まるでホンモノのファッションショーを見ているかのよう。日本の人気モデル・押切もえさんも登場し、アン・ハサウェイに花束を渡す一幕もありました!
それではさっそく会見模様をご覧下さい。

【挨拶】
アン:こんにちは!今回日本に来日して皆さんにお会いできたことを大変嬉しく思っています。

初来日ということで日本の印象はいかがですか。

アン:そうなんです。初めての日本なのですが、まだ少ししか見る事ができていません。今朝7時頃、インタビューのお仕事の前に少しホテルの外を出て散歩したのですが、とても静かだというのが印象に残っています。ニューヨークにいると、どんな時間でも例えば車のクラクションでもすごくうるさいのですが、早朝の東京はとても静かでした。今晩もまた外に出る事が出来ると思いますが夜の東京もとても楽しみです。

── 日本を代表するトップモデルである、押切もえさんにお会いした時の印象と、もえさんがアンドレアと同じアシスタントになったとしたらどういうアドバイスをしてあげますか。

アン:実はショーが始まる前にもえさんの方から、直接ご挨拶に来て下さったんです!彼女はとてもスウィートで、見るからに美しい方だなと思いました。そして私の映画を見てとても楽しかったと褒めて下さって嬉しかったですね。モデルなのに全然天狗になっていなくて、とてもいい方だなという印象を持ちました。日本のモデルさんは優しい方もいらっしゃるんだなと、とても驚きました。彼女が颯爽とウォーキングする姿を見て、私にはあんな風に歩くことができないのでとても羨ましかったですね。今回この記者会見に彼女が来て下さって、より特別な記者会見になったと思っております。とても感謝しております。
さて、彼女がもしミランダのアシスタントになったとしたら…まず最初に寝なくても生きていけるトップフォーゼーションを伝えると思います(笑)。それと、どんな事を言われてもそれを自分自身で受け止めて、一生懸命頑張って仕事をしなさいとアドバイスをするでしょう。

── メリル・ストリープさんと共演されたご感想を聞かせて頂きたいのと、たくさんの素敵な衣装で出演されてどういう点が楽しかったでしょうか。

アン:まずメリル・ストリープとの共演についてですが、どんな俳優でも答えはみんな同じだと思います。まさに“夢が叶った!”という答えが出るでしょう。私自身でもそうでした。私は毎日セットで自分がベストを尽くせるように努力しました。彼女のベストと私のベストでは何光年も離れているぐらいすごく差があるわけですが、とにかく自分なりにベストを尽くそうと心掛けました。メリルには共演者としてたくさんのさまざまな事を教わりましたし、俳優とはどういうものであるかという事を学ばせていただく事ができました。そして俳優として自分自身を尊重し大事にして、自分の演技をきっちりするという事がどんなに大切かとういう事も彼女から学びました。ですから、大変有意義であり、そして素晴らしい経験になりました。さて、今回の映画ではたくさんの洋服を着せて頂いたのですが、正直に言うとあれだけ色々な衣装を着るのは疲れました…(笑)。おしゃれでいる事がどんなに疲れるかという事を実感したので、撮影が終わって家に帰るとすぐに楽なスウェットに着替えてくつろいでいましたよ。


ちなみに今日も素敵なワンピースを着ていらっしゃいますね。おしゃれ度はどれくらいですか?

アン:自分なりにかなり頑張ったつもりです。数週間前に買ったばかりのミュウミュウのワンピースです。来日のために買ったわけではないのですが、とても気に入ったので今日も着ています。みなさんがどう思われるかちょっと気になりますが、もし似合わないって思ったら黙っていてくださいね(笑)。私は紀に気に入って着ているのですから…。

すごくアンさんらしくて素敵ですよ。よくお似合いですね。

アン:ありがとう。



── 今回の映画ではゼロの新人からハイセンスな女性へと変身していくという役柄を演じていましたが、アンさん自身は今どんな女性に変身したいなという思いがありますか?

アン:正直なところ、本当に今自分の夢に描いていた人生を送っていると思いますので、特に何になりたいというのはないです。強いて言えば、自分とは違う人間になってみたいという願望は持っています。この歳でいろいろと責任感のある立場に立たされていますし、他の人の気持ちを思いやったりすることもあります。ですから、そういう事を一切考えないような、お気楽なパーティーガールになってみたいとちょっとだけ思ったこともあります。または、高校や大学に行って学生生活を送りながら、青春を楽しみたいなという気持ちもあります。残念ながら、そういう青春時代を送る事が出来ませんでしたので…。でも私は今の自分にとても満足していますし、自分自身でこれからもっともっと成長する努力をしたいと思っておりますので、まったく別の違う何かになりたいという気持ちよりも、これからどんどん自分を成長させていきたいという気持ちを強く持っています。それから、さっきパーティーガールになりたいと言いましたが、決して心からそう思っているわけではないので、こういう経験が少ないからちょっと味わってみたいなと思っただけで、そういうところは誤解のないようにお願いします(笑)。両親が聞いたらすごい怒られると思いますので…(笑)。

ご両親はすごく厳しいのですか?

アン:決してそんな事はないですよ。とても理解のある両親です。世界の人々が幸せに暮らせるようにと心から願っているような心の優しい両親です。実は一度だけ怒られたというか、小さい頃、嘘をついて両親を失望させてしまった事があるんです。その時はとても怒られましたけど、それ以外では、私を温かく見守ってくれる両親です。私の両親の素晴らしい所は、私が子供の頃女優になりたいと言った時に「なんて馬鹿な事を言うの!」とか、「そんな事無理じゃないの。」というような事を決して言いませんでした。「あなたが本当に情熱を持ってなりたいと言うのなら、良い環境で演技の勉強をさせてあげましょう。」と言ってくれて、真剣に私の願いを受け入れてくれたんです!その事は心から感謝していますね。

── タイトルにちなんで聞きたいのですが、人間というのは悪魔になったり天使になったりする事もあると思うのですが、アンさんが悪魔になる時、天使になる時とういのはどういう時でしょう?

アン:ニューヨークにクイントン・スクローバルニシデという集会があって、その時レストマン・ツゥーツゥーと言う方が、宗教についてスピーチをされたんです。それをちょっと紹介させて下さい。ナイフという物はパンを一斤切る時にはとても有意義であるが、同じナイフで人の腕も切り落とせる事が出来る。人の腕を切り落とせるナイフは悪いナイフであるという事をおっしゃったんですね。つまり、人間というのは自分を有意義に使って人の役に立つように事を行えば大変有意義で素晴らしい人間になれる。でもそうでない場合があると、やはりその時に初めて悪魔にもなり得てしまう。という事を司祭さんはおっしゃっていました。人間が悪魔になる時はやはり、例えば他の人の命を奪おうとしたり、何かを破壊しようとする時に悪魔が顔を覗かせると思います。その反面、世界中の素晴らしい財産を重視してそれを守ろうとしたり、人々の気持ちを思いやって優しく接しようとする時、人間は天使になれると思います。そして私はそういった天使の人になりたいと心掛けています。

── キャリアと私生活のバランスと選択という大変難しい役柄だったと思いますが、この役のどんな所に魅力を感じたのか。また、演じるために一番必要とされた所はどんな所だったのでしょうか?

アン:この役はとても難しい役でしたので、そこに気付いて下さって嬉しいです!私がアンドレア役のどこに惹かれたかというと、それは彼女の葛藤です。彼女の正直な所と、彼女のとてもナイーブな世界感。やはり大学を出たてで、実家から初めて一人暮らしをした時っていうのはみんなナイーブな世界感を持っていると思います。そして彼女はとても誠実な女性だと思います。この年代の若い人たちは一生懸命自分の理想を追い求めています。現実の世界で働きだして自分の理想と現実のバランスをいかに考えながら生きていこうかという事を模索する時期だと思うのですが、そこをアンドレアは必死に生きてると思ったんです。ですから、演じていて嬉しかったですね。そして今回は、スタッフや共演者の皆さんを含めまして、素晴らしい人達に囲まれて演じる事が出来ました。そして私自身、皆様方の目の前で女優として、そして人間としても成長できたと実感しています。アンドレアを演じられてラッキーだったと思います。彼女を演じるに当たって、とても大切にした要素は、彼女が観客の誰からも共感できる役として演じなければ…という部分を心掛けました。アンドレアは、この映画にとって観客の方々のある種カメラの役割でもあると思うんですね。観客の一人一人が彼女に共感できて、自分自身がこの物語の中の主人公になったような気分として見て頂けるよう、心掛けました。

一番難しかった所というのは?

アン:やはり、メリル・ストリープの名演技に対抗する事に大変苦労したのですけど、それと同時に彼女の周りのキャラクターは、ひとクセもふたクセもあるキャラクターばかりなんです。それで彼女だけがある意味普通で、ストレートガールという感じがするので、より魅力的に見えるように努力しました。そこもちょっと苦労した点です。

【最後に】
アン:私は今回が初来日で、まだ少ししか日本を体験していないのですが、今まで会った方々がとても優しく歓迎して向かい入れて下さいました。この会場の中にも今朝、インタビューでお会いした懐かしいお顔も見えるのですが、皆様本当に優しく接して下さったことを心から感謝します!それと、20世紀FOXのみなさまが私を日本まで招集して下さった事。そして今回この記者会見に素晴らしいファッションショーを企画してくださった事を心から嬉しく思っておりますし、お礼を申し上げます。この映画は私にとって大変特別な映画なので、20世紀FOXの皆さまがこの作品を紹介して下さったことに私は大変感謝いたします。心からこの映画を楽しんでくださる事を願っております。今日はお集まりいただきまして本当にありがとうございました。


初来日のアンは若干緊張気味かな?と思いきや、登場時にはランウェイを歩いてつまずくというアンドレアを即興で演じてくれたアン。最後のコメントからも彼女の人柄と律儀さが感じられると思いますが、とても礼儀正しくてチャーミングな女性でした!これからの活躍に期待したいですね。本作は、11月18日(土)より、全国ロードショーとなっています!
アン・ハサウェイやメリル・ストリープをはじめとする、出演者の素敵なファッションにもぜひ注目してみてください。